一人会議議事録

日々是遺書

プロフェッショナル 井上雄彦(42)

・孤高の天才
・負けず嫌い
・レベルはあがることがあっても下がることはない
・いい人生だと、思ってる。今死んだとしても。
スラムダンク。セリフも効果音もなく、絵だけで描ききった40ページ。
バガボンド。人間の暗部を描く。
・手に負えないことをやる。
・筆で描く→扱いが各段に難しい。生なものにしたい。
・3つの作業。ネーム作り。鉛筆の下絵。キャラクターの筆入れ。
・ネーム作りに一番悩む。土日に始まる。山を登るような感じ。日常から物語の世界に入る。
・週の半分以上、喫茶店をハシゴしながら、孤独に考える。
・登場人物が何を考え、どんなことを語るのか。一人、孤独に向き合う。
・自分の奥のところをひっぱりだしてくるしかない・
・逡巡していた、武蔵が「祈りたくなる」というシーン。
・天の存在に気づくという重要なシーン。
・絵を描くとき、一度引いた線は直さない。常に一発勝負。キャラクターの表情をこぼさない。逃がさない。
・「祈りたくなる」という絵は、あまりうまく描けなかった。なんとかあそこまで持っていった。
・バシッと一発では決まんなかった。
・一話分を描き終われば、一晩眠ってまたネーム。
・伊藤一刀斎。井上はまだつかめていない。この人の格が下がる方にいっちゃう。それは避けたい。
・一刀斎に肩入れしすぎている→みな、生きている。
・キャラクターは生きている。そこは保つ。
・喫茶店をなぜ利用するか→自分のスペースだと甘えるから。
・ネーム。マンガの生命線。
・顔の表情、質感はネームから思い出せる。
・読み方のリズム。シーンの重さ。
・マンガ。ストーリーには興味ない。キャラクターにとって必然であれば、ドラマになる。結果的にストーリーになる。
・70人斬っているというシーンは自分もへとへとになる。
・心のありよう。うまく描けるときと描けないとき。心が静な時はすんなりかけるが、そうでないときは苦労する。
・自らの支え。その絵が褒められたということが糧になっている。生きる上での電池となっている。祖父・正吉の言葉「髪の毛がまるで生きてるみたいだね。」
・運命的な出会い。マンガ「ドカベン」。
・高校時代、バスケに打ち込みながらマンガを描く。
・20歳で大学を中退し、マンガの世界に入る。
桜木花道。「こいつのここが好きだな」。負けず嫌いなところ。一人ボールを磨いているシーン。ビデオで一人研究しているところ。
・桜木と自分の公約数的なところを抽出。
スラムダンクでは若者の成長を描いた。
・31歳。次の作品。宮本武蔵バガボンド
・連載6年目。行き詰る。
・出口の見えない小次郎の苦境と重なり。2004年、連載休止。
・思いもよらない暗闇にはまりこむ。小次郎のつらさに引っ張られる。
・どこに向かっているんだ。白い紙をみたくない。
・なぜモノをつくるのに苦労しているのか→人を斬るようなシーンを描いていて、ずるいような気がして。
・放り投げたとおもわれたくない。
・気持ちを元に戻すのに1年くらいかかった。
・なぜ、自分の奥を掘るのか→掘って掘りまくれば、結局、最後には根しかのこらない。
・自分の内側を掘れば、普遍的、広いスペースがあるのでは。
・終幕へ。
・しばらくワクワク感が出ていない。
・吉岡一門70人ぎり。戦い続けた人生の目標を失う。
・武蔵が人生を終えた地、熊本。そこで開かれる最後のマンガ展。
・新作の絵として、武蔵の負の面を描く。
・70人斬りをし、地に這いつくばる武蔵の絵。
・光を描くために影を描く。
・前に進むために描いておかなければならない絵。
・「殺しの螺旋は降りた」→すごく重要なセリフ。
・物語を終わらせるという覚悟。
・オババを描く。死に際を。
・死に際に何を思うか。いい人生だったかどうか。
・恨みのモチベーションで生きてきたオババ→それだけではないのではないか。
・オババの人生にどう幕を下ろすか。
・「負けるな又八」。息子を励ますオババのセリフ。
・残る一枚はオババの最後の絵。
バガボンドを描いたからこういうところまできた。
・何年経っても、どの世代にも、読んだ後に残るもの。
・時代、国なんかを取っ払って、人間が描けているか。
・オババの最後の澄み切った表情のシーンは納得がいっている。


・プロフェッショナルとは・・・向上し続ける人。


ただいま帰りましたぞいのシーンをも一回見てみる。
あんな風にして描かれたものだったんだねぇと、灌漑深げに。
でも、バガボンドよりリアルの方が好きだったりする。
あぁ、スラムダンク全巻、アマゾンで大人買いしようかな。
いま、ハチクロ大人買い計画をしてたりするけど。
買っちゃってシルバーウィークで読み老けようかな。