野火
あぁ、この映画を見る前に
ビールなんて飲むんじゃなかった。
久方ぶりの塚本映画。
なんというか、
兵士は地獄を見た、という文章を
余すところなく映像化してみました、という作品。
ただ座って映像を見ているだけなのに、
レイテ島のジャングルの中を怯えながら
徘徊しているような強いストレスにさらされた。
映画が終わって外に出た時は、疲労困憊で
ビールの酔がへんな酔いに変わって、
フラッフラな状態で家に帰りました。
島の自然は美しい、楽園だけど、
地面を見ると死体がゴロゴロと転がっている。
その対比がなんともいたたまれない。
楽園の中の地獄。
爺さん世代は、
おぞましい業を背負わされたんだな。
こんなの目の当たりにしたら、
ホントに語りたくはないし、思い出したくも
ないだろう。
70年か。長いようで短い。
本も読んでみようかな。