一人会議議事録

日々是遺書

わたしを離さないで

ちょっと前から頭のどっかに引っかかってた
映画だったんだけど、見そびれてたなぁと思いながら。
しばらくたって、ETVでやってたカズオ・イシグロのドキュメンタリー
見て、どうしても見たい衝動に駆られて、やってる映画館さがしたら
まだあったので、遠出して出かけて見に行った。


なんというか淡々としつつ、静かな衝撃がじわじわ
と来るような映画。


最後あたりの叫びのシーンで、
ムネがえぐられるような衝撃。
あと、ルースの最後のシーンとか、もうほんとやばかった。
バックグラウンドとして、
キャシーの運命を淡々と受け入れる姿とかも。


なんか周りの人間たちの見る目がまるで、
かわいそうだけど、しょうがないのよねぇみたいに
なんか生きてる肉牛をみるような目が印象的だった。


主人公たちは最初から自分の体を提供する存在として
生まれてきているけども、社会を維持するために。
それは我々だって今の人間社会というシステムを
維持させるために生まれてきて、そのシステムに
何かを捧げて、削られて、そして死んでくって構図は
変わんないんじゃないかなぁなんて。


生きるってことを考えさせられた映画でした。


映画見た後、中古で本の方も買っちゃった。

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)